ハーグ条約
『ハーグ条約』っていうのがテレビの特集で取り上げられてて、
「戦争終結に関する条約か何かかな?」と思いながら何となく続きを見てたら、ぜんぜん違ってました。
「こんな条約があっていいの?」って軽く怒りすら覚えるようなものだったんです。
最近、日本人で国際結婚してる人が増えてるらしいですね。確かに私の周りにも何人か居ます。
外国人のかっこいい旦那さんをゲットして、生まれてくる子はもちろんハーフだし、
なんだか幸せそのものって感じだなあって思っていました。
そういうのを見ていると、国際結婚ってやっぱり更に憧れちゃうもの。
でも、そんな素敵なイメージの国際結婚も、仕方ないけど全てがうまくいくってわけじゃないらしいです。
もちろん、日本人同士でも離婚する人は増えてるみたいだし、
違う文化で育った人同士ではなおさら難しいんだろうなと思います。
もう一緒にやっていけないと思ったら、離婚するのも仕方ないでしょう。
女の人は、日本に帰国して、きっぱり忘れて新しい生活を始めたら良いとは思います。
でも、そんな簡単に済むのは当事者が夫婦2人だけという場合。
話を難しくするのは、2人の間に子どもがいるケースで、ハーグ条約はここに絡んでくるんです。
国際結婚した夫婦のどちらかが相手の承諾も無く子どもを自分の国に連れ帰っちゃった場合、
もう片方の親は子どもの返還を求めることができるというもの。
ハーグ条約をすごくざっくり説明するとこんな感じでしょうか。
もちろん、ただ子どもを返してもらえるってわけじゃなくて、返還申し立てした親の国に子どもを一旦戻して、
そこから、親権裁判なんかの正規の手順を踏むことになるようです。
そのお膳立てをする国際条約って位置づけとのこと。
それで、主要国の中でこの条約に未加盟なのって、もう日本なんだそうです。
この条約が問題になるのって、何となく想像はできるのですが、
お母さんが子どもを自分の国に連れて帰るっていうケースがやっぱり多いみたいです。
もちろん、それは理由も想像つくけど、例えば、旦那さんからのDVなんかが絡むケースも多いんじゃないのかなと思います。
異文化の中でやっていく覚悟は決めた上で、相手の国に移る決心をしたんだと言うことでしょう。
だから、相当の理由がなければ、また自分の国に戻ろうなんて思わないんじゃないんでしょうか。
条約の問題点
この条約について何が引っかかるって、子どもが、返還申し立てをした相手の国に戻されちゃうってところです。
例えばだけど、嫁いだ先の国で耐えられないくらいのDVを受けて、その国で十分な救済が受けられないことに絶望して、
一旦は子どもと一緒に日本に逃げてきたた女性が、子どもと引き離された挙げ句、国によっては誘拐罪まで適用されて、
そんな状態で相手の国での公平な親権裁判なんて望めるんでしょうか。
もちろん、極端なケースだと思いますけどね。
そしてこの条約に加盟している国が80カ国以上もあるってことにびっくり。
せめて、例外規定なんかを設けられないものなんでしょうか。
子どもを連れ去った理由として、精神的・肉体的に被害を受けていたことを何らかの形で証明できれば、
いずれ親権裁判はするにしても、子どもをまず相手の国に返す必要は無いようにする、とか考えてみました。
ハーグ条約の仕組みは、親の権利、しかも、片親の権利ばかり尊重しすぎてる気がします。
渦中の子どもにとって何がベストなのかが、もうちょっと考慮されているのでなければ、
もし今の条約内容のままで日本も加盟してしまったら、
憧れの国際結婚だけど、かなりのリスクも感じざるを得ないですね。
そんな不幸な想像したくもないけど、大切なこと。生まれて来た子どもに罪はないですからね。
とか、深く考えちゃう特集でした。